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離婚に踏み切れないのはお金のせいですか?

離婚したら不安なのはお金のことですか?

離婚を考えたとき頼れるお金のプロ、箭吹雅代です。

離婚のお金の不安を安心に変える、離婚専門のファイナンシャルプランナーです。

さて、今日のテーマは「103万円の壁を超えると損?離婚を考えたら知っておくべき税金等と収入の関係とは?」です。

“夫が外で働き、妻は専業主婦で家庭を守る。”

これは伝統的な夫婦のあり方、というイメージではないでしょうか?

しかし、意外なことに、「専業主婦」が誕生したのはつい最近、戦後だと言われています。

つまり、「専業主婦」は比較的新しい価値観なのです。

共働き世帯の方が新しいイメージかもしれませんが、実はそれより前の時代は共働きが当たり前だったため、むしろ、昔の価値観に戻ったと言えます。

ただ、昔と違うのは、妻が家で働いていたか、外に働きに出るようになったか、という点でしょう。

農家の嫁ともなると、ただ家事だけをしていれば済む訳はなく、むしろ、農業の担い手の1人とされていたので、働くのが普通でした。

今は、女性も外に出て働くのが昔とは異なる部分でしょう。しかし、そんな外で働く女性が増える中においては、「専業主婦」の呪縛が残っています。

そう、いわゆる“103万円の壁”です。

扶養を外れると税金などを支払わなければならないので、“ソン”するからと、この扶養の範囲内で働く主婦の方がいらっしゃいます。

もちろん、人それぞれなので、そういった働き方を特に否定したいわけではありません。

しかし、離婚を考えたとき、この働き方からの脱却を図らなければなりません。

それは、

  • 離婚したら収入に関わらず扶養から外れるため、扶養範囲内で働くことにこだわる必要がなくなるから
  • 離婚後は扶養範囲の収入では生活出来なくなるから

離婚を考えたときに慌てて働き方を変えるのも大変です。

そこで普段からこの問題について考えておくのも一案ではないかと思うのです。

そもそも、103万円の壁を気にして働くことは本当に“トク”なのでしょうか?

今日はこのことについて考察していきたいと思います。

もくじ

  • 103万円の壁とは?
  • 実は別物。106万円の壁・130万円の壁
  • 扶養内で働きたい理由とは?
  • 扶養範囲内で働くことが本当に“トク”なのか?
  • まとめ

103万円の壁とは?

103万円の壁」とは、扶養される配偶者の年収が103万円以下であれば、配偶者控除が適用され、また本人も所得税がかからないため、この範囲に収入を抑えようとして、仕事をセーブすることです。

103万円の壁は、配偶者控除の適用によるものですが、それとは別に、「150万円の壁」もあり、こちらは配偶者特別控除の適用によるもので、こちらは本人に所得税がかかるという違いはありますが、控除の内容は同じですので、この2つはほぼ同じと捉えておきます。

この「103万円の壁」と「150万円の壁」は、税金の壁です。

実は別物。106万円の壁・130万円の壁

ところで、他に「106万円の壁」「130万円の壁」というのがあります。

先述した「103万円の壁」「150万円の壁」と同じような響きですが、実は全くの別物です。

というのも、「103万円の壁」「150万円の壁」が税金の壁であるのに対し、「106万円の壁」「130万円の壁」は社会保険料の壁なのです。

まず、「106万円壁」をみてみると、以下の条件全てに当てはまった場合、社会保険料の負担が発生します。

  • 従業員が501人以上の企業
  • 収入が月88,000円以上
  • 雇用期間が1年以上
  • 所定労働時間が週20時間以上
  • 学生ではない

上の規模にあたらない企業で働いており、年収が130万円を超えると自分で国民年金と、国民健康保険に加入することになります。

そして、注意すべきはこちらの「106万円の壁」「130万円の壁」の方です。

というのも、社会保険料の壁である「106万円の壁」「130万円の壁」を超えると、ある“困ったこと”が起こるのです。

扶養内で働きたい理由とは?

さて、ここまで見てきて「103万円の壁」「150万円の壁」と「106万円の壁」「130万円の壁」が別物であることがわかりました。

そして、実は「106万円の壁」「130万円の壁」の方です。

税金は、増えた所得に対して課税されるので、手取りがマイナスになることはありません。

しかし、社会保険料の壁である「106万円の壁」「130万円の壁」を超えると、社会保険料の負担が重くのしかかり、106万円以下、130万円以下で働くよりも手取り金額が減ってしまうことになります。

たくさん働いてお給料は減少。

かなり損な気がします。

だから壁を超えないように働く。

こういった働き方をしている方は多いのではないかと思います。

しかし、これは扶養されていることが前提です。

では、離婚を考えたとき、この働き方は得なのでしょうか?損なのでしょうか?

扶養範囲内で働くことが本当に“トク”なのか?

さて、ここまで手取り金額だけを考えてきました。

手取り金額だけを見ると、社会保険料を支払うのは一番損ということになります。

しかし、ここでもう一歩踏み込んで考えてみたいと思います。

それは、この社会保険料を支払うことは本当に損なのか?ということです。

社会保険料を支払うということは、会社の健康保険、厚生年金に加入するということです。

もし、自分が病気になったら「傷病手当」を受けられるかもしれません。これは、病気やケガで会社を連続3日間休んだ後、4日目以降の給与が支給されない日について支給される手当です(3分の2の額)。支給期間は最長1年6か月です。他にも将来の年金が増える可能性もあります。(年金分割が減る可能性はありますが。)

ただ、130万円を超えて、自分で国民健康保険と国民年金に入るのはオトクとは言えないと思います。

あくまで目安ですが、180万円くらい働かなければ手取りは減ってしまうことになります。

しかし、離婚後のことを考えると130万円以内の働き方は、不安が残ります。

離婚前なら、手取りが減っても仕方ないと割り切って、出来る限り働ける時間を増やし、離婚後の生活に備えるのも、一つの手だと思うのです。

まとめ

以上のことから、壁にとらわれず、出来るかぎり働く方がいいのではないかと思います。

それぞれ事情があると思いますので、一概には言えませんが、それでも離婚を考えているのであれば、離婚後の生活に重点を置いて働くということを、前向きに考えてみてはどうかなというのが私の提案です。

人生は人それぞれであるように、家計もそれぞれです。

自分にあった家計診断をプロに相談して将来に備えてみてはいかがでしょうか。

家計の健全化は、将来の生活の安心につながります。

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