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こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの箭吹雅代です。

さて、今日のテーマは「今さら聞けない国民年金のしくみ」です。

大学卒業後、8年間会社に勤め、その後退職。その時痛感したのが、年金のしくみを全く理解していなかったということです。

年金のこと、大人なら知っていて当たり前と思ったら何も知らなかった。

会社にいると、年金の納付なども全て会社任せ。

本当に何も分からないままでした。

思えば、会社にいるときには、年金のことを学ぶ機会はほとんどなかったなと思い、そこで今日は改めて国民年金のしくみについて解説していきたいと思います。

もくじ

国民年金のしくみ

国民年金は、日本国内に住所がある、20歳以上60歳未満の人は強制加入となります。

さらに企業の従業員で原則70歳未満の人は、厚生年金に加入します。

厚生年金に加入する人は、国民年金と合わせて2階建て構造の年金に加入していることになります。

保険料の支払方も、それぞれ違っており、自営業や学生など第1号被保険者の方は自分で納付する必要があります。企業の従業員や公務員は給与から天引きなので、自分で納める手間は省けるでしょう。また、配偶者に扶養されている人が対象の、第3号被保険者は、保険料を支払う必要がありません。

老齢基礎年金の支給

さて、この国民年金に加入している人に支給されるのが「基礎年金」です。

基礎年金の支給対象は、加入者全員です。

勿論、厚生年金に加入している第2号被保険者も対象です。

さきほど見たように、第2号被保険者の年金は2階構造になっており、この「基礎年金」は1階の部分にあたります。

通常、65歳からもらえる「老齢基礎年金」ですが、繰り上げ&繰り下げ支給というしくみがあります。

1.繰り上げ支給

受給者が希望すれば、60~64歳で年金が受け取れます。これを繰り上げ支給といいます。

繰り上げ支給をすると、65歳からもらえる支給額より受け取れる金額は少なくなります。

では、どれくらい少なくなるかというと、いつから繰り上げ支給をするかによります。

65歳を基準として1か月早めるごとに0.5%減額されることになります。

つまり、0.5%×5年×12か月=最大30%の減額となります。

2.繰り下げ支給

一方、本来65歳から受け取るはずの年金を66歳~70歳で受取開始にすると、1か月後ろ倒しにするごとに0.7%増額されます。

つまり、0.7%×5年×12か月=最大42%の増額となります。

さて、ここで疑問が。

繰り上げ支給・繰り下げ支給・65歳から支給、一体どれが一番多くもらえるの?

これは正直、何とも言えません。

死亡年齢が早い場合は繰り上げ支給・長生きする場合は繰り下げ支給がオトクになります。

しかし、自分の寿命なんて、あらかじめ分かるものではないですよね。

では、参考までに。それぞれの分岐点は何歳なのでしょうか?

計算式は省略しますが、計算上、

  • 75歳までに死亡→繰り上げ支給(60歳から)が最も支給額が多くなる
  • 76歳~80歳の間に死亡→65歳から支給で最も支給額が多くなる
  • 81歳以上生きる→繰り下げ支給(70歳から)が最も支給額が多くなる

となります。

(差し引かれる所得税・国民健康保険料考慮していませんが、あまり違いはないと思われます。)

また、老齢基礎年金は、原則10年以上の加入期間がなければ支給されません。

この加入期間というのは、年金保険料を支払った期間の他、保険料免除期間、合算対象期間(国民年金保険加入がまだ任意だったときに加入していなかった期間)の合計を言います。

保険料滞納期間は加入期間に算入されません。

障害給付ってどんな人が受け取れる?

さて、年金といえば、年を取ったときに受け取るもの、というのが基本ではありますが、その他にも病気や事故で一定の障害状態になった場合、支給要件を満たしている場合は「障害給付」が支給されます。

先ほどの年金のところで見た1階部分にあたるのが「障害基礎年金」です。

(第2号被保険者については「障害厚生年金」との2階建てです)

この「障害基礎年金」を受給するためには、一定の条件を満たしている必要があります。

1.受給要件

  • 初診日に国民年金の被保険者であること。または年金に加入していない期間(20歳未満、60歳~65歳)にあって、国内に住んでいる間に初診日があること。

*20歳未満の場合、満額の老齢基礎年金と同額となります。

  • 初診日前日において、前々月までの被保険者期間のうち「保険料納付済期間+保険料免除期間」が3分の2以上あること。あるいは、初診日に65歳未満で、前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

(老齢基礎年金を繰り上げ受給すると、65歳になったものとみなされて、障害認定を受けても原則として障害基礎年金は受給出来ない)

  • 一定の障害の状態にあること

(初診日から1年6ヶ月を経過した日(その間に治った場合は治った日)または20歳に達した日に障害の状態にあるか、または65歳に達する日の前日までの間に障害の状態となった場合)

2.障害の程度

障害は重いものから1級、2級、3級となっています。

障害基礎年金が受け取れるのは、1級と2級に該当する場合です。

【障害等級1級】

日常生活にも他人の介護を必要とする程度のもの

【障害等級2級】

必ずしも他人の介護は必要ではないkが、日常生活が困難で、労働して収入を得ることが出来ない程度のもの

3.年金額

【1級】 780,900円×1.25+子の加算

【2級】 780,900円+子の加算

・子の加算

【第1子・第2子】各224,700円

【第3子以降】  各 74,900円

*18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子

*20歳未満で障害等級1級または2級の障害者

遺族給付を受け取れる条件とは?

国民年金の加入者が死亡した場合に、子供、または子供のいる配偶者には「遺族基礎年金」が支給されます。

(第2号被保険者については「遺族厚生年金」との2階建てです)

これら「遺族給付」を受けるためにも一定の要件があります。

1.受給要件

死亡した者が国民年金の被保険者、または受給資格期間を満たした者で、被保健機関のうち「保険料納付済期間+保険料免除期間」が3分の2以上あること。

あるいは、死亡日に65歳未満で前々月までの1年間に保険料の滞納がないこと。

2.受給対象者

  • 死亡した者に生計を維持されていた、子のある配偶者(妻または夫)、または子。

配偶者(親)と子が生計同一の場合は配偶者が受給し、生計同一でない場合は子が受給する。

*子の要件

①18歳到達年度の末日(3月31日)までの子

②20歳未満で障害等級1級、2級該当者。ただし、条件を満たす妻や子が結婚したり、子が養子になったりした場合は、受給資格を失う。

*年収850万円以上(所得655万5,000円以上)の者は受給出来ない。

 ただし、受給権確定後に年収850万円を超えた場合は、受給資格を失わない。

3.年金額

780,900円+子の加算

・子の加算

【第1子・第2子】各224,700円

【第3子以降】  各 74,900円

まとめ

いかがだったでしょうか。

年金のしくみは一見複雑で分かりにくいですが、知らなければ、本来受け取れるものが受け取れないこともあります。

しくみを何となくでも知っていると、もしかしたら自分が受給要件に当てはまるかも?と気づくことも出来ます。

ですので、まずは知ることが大切ではないでしょうか。

人生は人それぞれであるように、家計もそれぞれです。

自分にあった家計診断をプロに相談して将来に備えてみてはいかがでしょうか。

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