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こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの箭吹雅代です。

さて、今日のテーマは「今さら聞けない厚生年金のしくみ」です。

会社に勤めていると、年金の納付や手続等は会社でやってもらえるので、普段意識することは少ないのではないでしょうか。しかし、だからこそ年金のことを知る機会が少なく、実はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。

かく言う私もそんな1人で、会社を辞めるまで年金のことはよく分からない状態でした。

そこで今日は厚生年金について解説していきたいと思います。

国民年金については前回の記事をチェックしてみてください

今さら聞けない国民年金のしくみ

もくじ

厚生年金のしくみ

厚生年金は、会社に勤めている人が加入する年金です。

年金制度でいう、第2号被保険者にあたる方々です。

会社に勤務する70歳未満の人は加入しなければなりません。

パート・アルバイトの方も加入の対象ですが、条件によって加入しない場合もあります。

■パート・アルバイトの厚生年金加入条件

  1. 労働時間・労働日数が正社員の4分の3以上(目安)
  2. 労働時間・労働日数が正社員の4分の3未満で、以下の要件を満たす場合
  • 常時501人以上の企業(500人以下でも合意があれば適用対象)
  • 週の労働時間が20時間以上
  • 雇用期間が1年以上見込まれる
  • 賃金月額が8.8万円(年額106万円)以上
  • 学生でない

厚生年金への加入日は、その人が働き始めた初日となります。

保険料は、18.3%で、会社と従業員が半分ずつ負担します。

老齢厚生年金の支給

1.「特別支給の老齢年金」と「老齢厚生年金」

老齢厚生年金には、「特別支給の老齢厚生年金」と「老齢厚生年金」があります。

何が違うかというと、「特別支給の老齢厚生年金」は、60歳~64歳までに支給され、「老齢厚生年金」は65歳からの支給になります。

ここで、「特別支給の老齢厚生年金」についてもう少し詳しく見ていきます。

年金はもともと60歳から支給されていましたが、65歳からの支給に変更となりました。そこで、本当はもらえるはずだった60歳からの年金をいきなりなくすのではなく、段階的に消滅させましょうということで設けられたのがこの「特別支給の老齢厚生年金」です。

さらに「特別支給の老齢厚生年金」は、定額部分と報酬比例部分の2つから成り、定額部分は、男性は1949年4月2日以降、女性は1954年4月2日以降に生まれた人は支給がありません。

報酬比例部分については、男性は1961年4月2日以降、女性は1966年4月2日以降に生まれた人には支給はありません。

65歳以降には国民年金の老齢基礎年金に加え、老齢厚生年金の支給を受けることとなります。

受給には、老齢基礎年金の受給資格期間である10年を満たしていることと、老齢厚生年金の加入期間1か月以上を満たしている必要があります。

(特別支給の老齢厚生年金は加入1年以上必要)

2.加給年金

「加給年金」とは、厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある加入者が65歳になった時点で、その人に生計を維持されている65歳未満の配偶者または子供(18歳の年度末までの子または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子)がいる場合に加算される年金です。

■受給額

配偶者:224,700円

(老齢受給者の生年月日に応じて、配偶者の加給年金額に33,200円~165,800円が特別加算されます。)

第1子&第2子:各224,700円

第3子以降:各74,900円

3.在職老齢年金

厚生年金に関しては、60歳以降も働いている人は、年齢と収入+年金の受給額の合計額に応じて、減額や支給停止になります。

なお、老齢基礎年金は全額支給されます。

障害厚生年金とは?

障害等級2級、1級となった場合、国民年金の被保険者が対象の、障害基礎年金と合わせて障害厚生年金が支給されます。

さらに国民年金の保険料の免除の対象となります。

ちなみに障害等級3級の場合、障害厚生年金は給されますが、障害基礎年金は支給されません。

1.障害厚生年金受給要件

  • 初診日に厚生年金の被保険者であること
  • 初診日前日に、前々月までに「保険料納付済み期間+保険料免除期間」が3分の2以上あること。もしくは初診日に65歳未満で、前々月までの1年間に保険料の未納期間がないこと

2.年金額

3級:報酬比例部分と同額

2級:報酬比例部分+配偶者の加給年金額

1級:報酬比例部分×1.25倍+配偶者の加給年金額

障害手当金:障害の状態が3級よりも軽い場合、報酬比例部分の2倍の額を一時金として支給

遺族厚生年金とは?

厚生年金加入者が死亡した時に遺族に支給される年金で、遺族基礎年金に上乗せして受給できます。

遺族基礎年金の場合、子がない配偶者は受給出来ませんが、遺族厚生年金の場合、子がない配偶者も受給出来ます。

1.受給要件

①厚生年金の被保険者が死亡、または被保険期間中初診の日から5年以内に死亡

②死亡者が国民年金保険の被保険者期間のうち「保険料納付済み期間+保険料免除期間」が3分の2以上ある

③死亡日に65歳未満で、前々月までの1年間に保険料の滞納がない

④老齢厚生年金、または1級、2級の障害厚生年金の受給権者が死亡

2.受給対象者

①死亡した者に生計を維持されていた者で受給順位が高い者

・受給順位

1位:妻・夫・子

2位:父母

3位:孫

4位:祖父母

*夫・父母・祖父母は55歳以上の場合。また支給は60歳から。

*子・孫は18歳到達年度の末日を経過していない、もしくは20歳未満の障害等級1級・2級の者。

②年収850万円以上(所得655.5万円以上)の者は受給出来ない。

(ただし、受給権確定後に年収850万円超えても受給資格は失わない)

3.年金額

老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3。

(被保険者期間が300月に満たない場合は、一定の要件の下、300月として計算)

まとめ

いかがだったでしょうか。

厚生年金は、会社員であれば、自分の意思に関係なく加入になっているので、普段はあまり意識しないかもしれません。(保険料高いなぁとは思うかもしれませんが・・・)

しかし、どんな時にいくらくらい受け取れるのかは知っておいた方が、いざというときに安心です。

人生は人それぞれであるように、家計もそれぞれです。

自分にあった家計診断をプロに相談して将来に備えてみてはいかがでしょうか。

家計の健全化は、将来の生活の安心につながります。

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