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こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの箭吹雅代です。

さて、今日のテーマは「こんなに違う!国民健康保険と健康保険」です。

国民皆保険の日本では全員公的医療保険に入っています。

しかし、全員が同じ条件というわけではなく、加入している保険によってその保障は異なっています。

では、どれくらい保障に違いがあるのでしょうか?

多様な働き方が求められる時代、働き方に加えてこうした保険制度の違いも知っておくと安心です。

もくじ

日本の公的医療保険制度とは?

まずは、公的医療保険の種類はどんなものがあるのか見てみたいと思います。

上表にあるように、公的医療保険は主に3種類あります。

後期高齢者医療制度は原則75歳以上の方が加入するものですので、それより下の世代は、「国民健康保険」もしくは「健康保険」に加入することになります。

「国民健康保険」は「健康保険」の加入者とその扶養者以外の全ての人が加入します。例えば、上表にあるように、自営業者や学生などが加入するのがこの「国民健康保険」です。

一方、「健康保険」は、主に企業の役員や従業員が加入します。さらに加入者に一定条件を満たした、加入者に扶養されている人も加入対象となります。(後に詳しく解説します。)

75歳になると、先述の「国民健康保険」や「健康保険」から脱退し、「後期高齢者医療制度」に自動で加入となります。

国民健康保険と健康保険の共通点

75歳未満であれば、会社に勤めている人は「健康保険」に加入、それ以外の人は「国民健康保険」へ加入することとなります。

名前も似ていますし、同じような制度・・・と思ったら実は様々な違いがあります。

とはいえ、共通点もありますので、まずは共通する部分について軽く触れておきます。

1.医療費の自己負担割合

基本的に医療費の負担割合は同じです。

2.高額療養費

1か月の医療費自己負担限度額は収入によって決まっており、これを超える分は、「高額療養費」が給付されます。

こちらの制度も「国民健康保険」「健康保険」共通です。

詳しくはこちらでチェックみてください。

関連記事→病気はお金がかかると思っている人に知ってほしい高額療養費制度とは?

3.出産育児一時金

出産にかかる費用として支給されるもので、産科医療保障制度に加入している医療機関で出産した場合は、42万円、加入していない医療機関での出産では40.4万円支給されます。

この出産育児一時金を病院が直接受取り、被保険者は差額だけを支払えばよい「直接支払制度」がありますが、この制度を導入していない小規模な医療機関では「受取代理制度」が利用出来ます。

「受取代理制度」は、出産育児一時金の受取りを病院に委任する制度で、出産予定日の2か月以内になったら、申請する必要があります。

「直接支払制度」は特に申請は必要ありませんが、「受取代理制度」の場合は事前申請が必要です。

4.埋葬料

被保険者や被扶養者が死亡した場合に、申請により埋葬料が支給されます。(上限5万円)

国民健康保険と健康保険の違い

さて、いよいよここからは「国民健康保険」と「健康保険」の違いについて見ていきたいと思います。

1.保険料

まず、「国民健康保険」の保険料について。

国民健康保険は、前年の所得に基づいて世帯単位で計算されます。

また、保険料は地域によって異なっています。

一方、「健康保険」の保険料は、毎月支払われる報酬と年3回まで支払われる賞与の額をもとに計算されます。

ここでいう、“報酬”には、給与の他、手当なども含まれており、名称は何であれ、労働者が対価として受け取るものが対象です。

ただし、臨時に支払われるものや、3か月を超える期間ごとに支払われるもの(賞与)は、別途保険料の対象となるので、ここの“報酬”には含まれません。

健康保険の保険料は、労使折半のため、会社と従業員とで負担しますが、国民健康保険の保険料は全額自己負担です。

2.扶養制度

「健康保険」の加入者に扶養されている家族(配偶者・子供など)は、被扶養者として健康保険に加入でき、その場合保険料はかかりません。

■健康保険の被扶養者となる条件

  • 被扶養者の年収が130万円未満(公的年金や手当金も含む)
  • 60歳以上または障害年金受給者で年収180万円未満
  • 同居者であれば年収が被保険者の年収の2分の1未満
  • 別居者であれば年収が援助額(仕送りの金額)より少ないこと

*ただし、75歳以上の人は後期高齢者医療制度の適用対象者となるため被扶養者にはなれません。

一方、「国民健康保険」にはこの被扶養者という制度がないため、全員加入となります。

この場合、例え扶養されている家族であっても各人保険料がかかります。

3.傷病手当

「傷病手当」とは、業務以外で病気やケガをして仕事を休んだ場合、休んだ日から連続して3日間の後、4日目以降の給与の支払がない日に対して支給される手当です。

支給期間は最長で1年6か月。支給額は1日当たりの額の3分の2です。

これは健康保険のみで、国民健康保険にはありません。

(制度自体はありますが、実施している市区町村がありません。)

4.出産手当金

健康保険の被保険者が出産のために会社を休んで給料が支給されない場合、出産手当金が支給されます。

支給期間は、出産前の42日間+出産後の56日間で、そのうち仕事を休んだ日数分支給されます。

支給額は1日当たりの額の3分の2です。

こちらも健康保険のみで、国民健康保険にはありません。

(傷病手当同様、制度自体はありますが実施している市区町村がありません。)

まとめ

いかがだったでしょうか。

こうしてみると、国民健康保険と健康保険は大きな差があることが分かります。

会社員として働くということは、こうした制度面においても有利であることが分かります。

人生は人それぞれであるように、家計もそれぞれです。

自分にあった家計診断をプロに相談して将来に備えてみてはいかがでしょうか。

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